人生二度なし

高山の頂にして親と子の心相寄るはアはればるかなー島木赤彦

人間というものは、地位とか学歴とかに引っ掛かっている間は、真に徹底した生き方は出来ないものです。
学歴というようなけち臭いものに引っ掛かっている間は、その人の生命は十分には伸びきらないからです。

その一方では、人間は自分の地位、さらには学歴といようなものについての謙虚さがなくてはなりません。
しかしながら、その内面精神においては、一切の世俗的な制約を越えて、高遇な識見を内に蔵していなくてはならぬのです。
すなわち外なる世間的な約束と、内なる精神とを混同してはならぬのです。

その外面を突き破って、うちに無限の世界を開いていってこそ、真に優れた人といえるでしょう。
同時にこれにこそ、生命の真の無窮性はあるのです。

真の精神は不滅であり、いかに凡人でもその生涯を深い真実に生きたならば、
必ずやその死後、何らかの意味でその余韻を残しているからです。

人間が死後にも生きる精神とは、結局はその人の生前における真実心そのものだということです。
すなわち、その人の生前における真実の深さに比例して、その人の精神は死後にも残るわけです。

かくして人生の真のスタートは、何よりもまずこの「人生二度なし」という真理を、
その人がいかに深く痛感するかということから、始まると言ってよいでしょう。

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